進んで学ぶ子 思いやりのある子 心と体をきたえる子
 
トップページ > お知らせ

阿賀野市立水原小学校
〒959-2025
新潟県阿賀野市岡山町4番35号
TEL:0250-62-2005
FAX:0250-62-3005
お知らせ
学校だより10月号 巻頭言「スポーツの力」

 2020年の夏季オリンピックとパラリンピックが、東京で開催されることになりました。夏のオリンピックは、1964年の東京大会以来2度目になります。開催都市を決めるIOC(国際オリンピック委員会)の総会で、日本の招致委員会のメンバーが最終プレゼンテーションを行いました。その中で、アテネと北京のパラリンピック(陸上競技)に出場した佐藤真海さんの話が印象に残りました。「スポーツの力」について熱く爽やかに語った一部を紹介します。『 私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです。スポーツは私に人生で大切な価値を教えてくれました。それは、2020年東京大会が世界に広めようと決意している価値です。(中略)19歳の時に、私の人生は一変しました。私は陸上選手で、水泳もしていました。また、チアリーダーでもありました。そして、初めて足首に痛みを感じてから、たった数週間のうちに、骨肉腫により足を失ってしまいました。もちろん、それは過酷なことで、絶望の淵に沈みました。でも、それは大学に戻り、陸上に取り組むまでのことでした。私は目標を決め、それを超えることに喜びを感じ、新しい自信が生まれました。そして、何より、私にとって大切なのは、私が持っているものであって、私が失ったものではないということを学びました。(中略)しかし、2011年3月11日、津波が私の故郷の町を襲いました。6日もの間、家族が無事であるのかどうか分かりませんでした。そして、家族を見つけ出したとき、自分の個人的な幸せなど、国民の深い悲しみとは比べものにもなりませんでした。(中略)私たちは、スポーツ活動を通して、自信を取り戻すお手伝いをしました。そのとき、初めて、私はスポーツの真の力を目の当たりにしたのです。新たな夢と笑顔を育む力。希望をもたらす力。人々を結びつける力。(中略)』佐藤真海さんのすてきな笑顔の裏には、様々な苦難を乗り越えてきた自信と強さが満ち溢れ、心を打たれました。スポーツに限らず、自分が継続し、努力して築いてきた力と経験は、混沌とした社会を生き抜くための大きな力になり、人生に潤いと喜びをもたらします。また、周囲の人と共に汗を流し、過ごしてきた時間は、友情や信頼の心を育みます。水原小学校の子どもたちが、7年後の東京オリンピックを迎える時に、どのような成長を遂げているのか、楽しみです。そして、世界中のアスリートが、様々な課題を克服し、辿り着いた夢の舞台で表現するパフォーマンスとオリンピックの価値を、是非、自分の目で確かめたいと思っています。